been と gone の使い分け

B1 · 中級混同しやすい文法

“She's been to Paris”(パリに行って、もう戻っている)と “She's gone to Paris”(今パリにいる)。小さな違いで意味が大きく変わります。

このレッスンで学ぶこと

  • have/has been (to…):そこへ行って、もう戻ってきている(「〜に行ったことがある」「〜に行ってきた」)
  • have/has gone (to…):そこへ行って、まだ戻っていない(「〜に行ってしまった」「〜に行っている」)
  • どちらも have/has を使う現在完了形。been は be の過去分詞、gone は go の過去分詞
  • been は経験を表すことが多い:もう知っている場所の話
  • gone は「なぜ今ここにいないのか」の説明:その人は今どこにいるのか

戻ってきたか、まだ向こうにいるか

been と gone はどちらも過去分詞で、have/has と一緒に使う現在完了形です。でも、答えている質問が違います。been は「その場所を訪れて、もう戻ってきた」ことを表します。gone は「どこかへ行って、まだ戻っていない」こと、つまり今そこにいるか、向かっている途中であることを表します。

学校で習う「have been to =〜に行ったことがある」「have gone to =〜に行ってしまった」という覚え方は、基本的に正しいので自信を持ってください。注意したいのは、日本語の「行く」につられて go の過去分詞 gone を選んでしまうことです。「彼女はパリに3回行ったことがある」は “She's been to Paris three times” で、gone ではありません。英語の gone は「まだ戻っていない」、つまり still away で、まだ back ではない、という意味です。(ここでの she's は she has の短縮形で、she is ではありません。)

"She's been to Paris. (パリに行って、もう帰ってきています)"
"She's gone to Paris. (今パリにいるか、パリへ向かっている途中です)"

been:終わった訪問・経験

have/has been は、だれかがすでに訪れたことのある場所について話すときに使います。特に「〜に行ったことがありますか」という経験の質問や文でよく使います。その人はもうそこにはいません。

「もう行った?」「行ってきた」も been です。「新しいカフェにもう行った?」は “Have you been to the new café yet?” となります。日本語の「行ってきた」は「行って、戻ってきた」という意味なので、been の感覚にぴったりです。

前置詞にも注意しましょう。日本語ではどちらも「に」ですが、訪問なら been to を使います。been in はむしろ滞在を表し、“I've been in Paris for a week” は普通「1週間前からパリにいる(今もいる)」という意味です。

また、last year、yesterday、in 2019 のように終わった時を表す語があるときは、過去形を使います。「去年スペインに行きました」は “I went to Spain last year” や “I was in Spain last year” のように言い、“I've been to Spain last year” とは言いません。

"Have you ever been to Iceland?"
"I've been to that museum twice."
"We've been to three different countries this year."

gone:今ここにいない

have/has gone は、だれかがどこかへ出かけていて、「今ここにいない」ことが大事なときに使います。「歯医者に行っていて、まだ戻っていない」という状況です。

日本語の「〜に行っています」に注意しましょう。「マリアは歯医者に行っています」は、行った結果「今そこにいる」という状態を表しますね。これを “She is going to the dentist” とすると、英語では「歯医者へ向かっている途中」や「これから行く予定」という意味になってしまいます。今いない理由を説明するなら “She has gone to the dentist” または “She's gone to the dentist” です。また、home の前には to をつけません。「彼は家に帰った」は “He's gone home” で、“He's gone to home” ではありません。

知っておくと便利な点:アメリカ英語では、何度か訪れた場所について gone を使うこともあります(“I've gone there many times”)。でも been はどこでも正しいので、迷ったら been を選びましょう。

"Where's Maria? — She's gone to the dentist."
"They've gone to the airport to meet their guests."
"He's gone home early — he wasn't feeling well."

実際の英語

"I've never been to Australia."
"She's gone to lunch — she'll be back at 1."
"Have you been to the new exhibition yet?"
"He's gone — I think he left ten minutes ago."

注意

✗I've gone to London five times.
✓I've been to London five times.

「ロンドンに5回行ったことがある」の「行く」につられて gone を使いがちですが、行って戻ってきた経験なら been です。gone だと「今もロンドンにいる」ように聞こえます。(アメリカ英語ではこの場合に gone を使う人もいますが、been ならいつでも正しいです。)

✗Where's Sam? He's been to the gym.
✓Where's Sam? He's gone to the gym.

今ここにいなくて、まだ戻っていない人について言うときは gone です(「ジムに行っています」)。been だと「ジムに行って、もう戻ってきた」という意味になり、「どこにいるの?」の答えになりません。

✗I've been to Spain last year.
✓I went to Spain last year.

「去年スペインに行ったことがある」をそのまま現在完了形にした間違いです。last year のような終わった時を表す語があれば、過去形を使います。

✗He's gone to home.
✓He's gone home.

「家に帰った」の「に」につられて to をつけがちですが、go のあとの home には to をつけません:go home、gone home。

✗She gone to the shop.
✓She's gone to the shop.

gone と been は過去分詞なので、have/has(または短縮形の 's)がないと文が完成しません。

日本語と比べてみよう

「京都に行ったことがある」「京都に行ってきた」(もう戻っている)と、「京都に行ってしまった」「京都に行っている」(今はいない)

動詞はどちらも「行く」ですが、英語では「戻ってきたかどうか」で been と gone を分けます。「行ったことがある」「行ってきた」は been:“He's been to Kyoto many times.”。「行ってしまった」「行っている(今そこにいる)」は gone:“Where is he? — He's gone to Kyoto.”。go の過去分詞だからといって、経験の話に gone を使わないようにしましょう。

「〜ている」は進行中の動作にも、結果の状態にも使う:「駅に行っています」=行った結果、今駅にいる

英語の be + -ing は進行中の動作や予定を表すので、“He is going to the station” は「今駅に向かっている」「駅に行く予定だ」という意味です。「行った結果、今そこにいる」という状態は現在完了形の “He's gone to the station” で表します。この 's は has の短縮形で、is ではありません。

日本語では「去年スペインに行ったことがある」「昨日ベルリンに行った」のように、終わった時の語と一緒に「〜たことがある」「〜た」が使える

英語で終わった時を言うときは過去形です:“I went to Spain last year”(または “I was in Spain last year”)、“She went to Berlin yesterday”。been/gone の現在完了形は last year、yesterday、in 2019 とは一緒に使いません。こうした語を使わずに言うか、ever、never、already、yet、this year のような語と組み合わせましょう。

💡 日本語の「行く」で考えず、「その人はもう戻ってきた(been)? まだ向こうにいる(gone)?」と考えましょう。どちらも have/has を使う現在完了形で、be動詞は使いません。

💡 last year や yesterday のような終わった時の語がある? それなら過去形:“I was in…” / “She went to…”。

実際の場面:同僚はどこ?

"Is Anna around today?"

"No, she's gone to a client meeting — she'll be back this afternoon."

"Oh, has she been to that client before?"

"Yes, she's been there a few times already, so she knows the way."

練習

練習問題 1 · 正しい形を選びましょう

Choose the correct form: She's ___ to Spain three times. (she's visited and come back)

練習問題 2 · 正しい形を選びましょう

Choose the correct form: Where's Tom? He's ___ to the shop. (he's still there)

練習問題 3 · 正しい形を選びましょう

Choose the correct form: I've never ___ to Japan, but I'd love to go.

練習問題 4 · 正しい形を選びましょう

Choose the correct form: They've ___ on holiday — they'll be back next week.

練習問題 5 · 正しい形を選びましょう

Choose the correct form: Have you ever ___ to a music festival?

練習問題 6 · 正しい形を選びましょう

Choose the correct form: My parents have ___ to the airport to pick up my sister. (they haven't returned yet)

練習問題 7 · 正しい答えを選びましょう

Which word means the person went somewhere and has already RETURNED?

練習問題 8 · 正しい答えを選びましょう

Which word means the person went somewhere and is STILL THERE (hasn't come back)?

練習問題 9 · 文を完成させましょう

Complete: I've ___ to that restaurant many times — it's one of my favorites. (visited and returned)

練習問題 10 · 文を完成させましょう

Complete: She's not here right now — she's ___ to a meeting. (still away)

練習問題 11 · 「行ったことがある」は been? gone?

Japanese: "京都には3回行ったことがあります。" Which English translation is correct?

クイックチャレンジ

理解できたか、5つの問題で確かめましょう。

問題 1 / 5

スコア:0/0

Choose the correct form: Have you ___ to the new café downtown yet?

学んだこと

  • have/has been (to…):行って、もう戻ってきている(「〜に行ったことがある」「〜に行ってきた」)。
  • have/has gone (to…):行って、まだ戻っていない(still away)(「〜に行ってしまった」「〜に行っている」)。
  • been は経験、gone は今ここにいない人の説明に使います。
  • 現在完了形なので have/has を使います:“She's gone” = “She has gone”。「行っています」を “She is going to…” にしないようにしましょう。
  • 「5回行ったことがある」は been(gone ではない)、訪問は been to(been in ではない)、go home には to をつけない、終わった時の語があれば過去形。
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