時制の一致をしない間接話法

B2 · 中上級間接話法

The teacher said water boils at 100°C. 今も本当のことなので、時制をずらす必要はありません。

このレッスンで学ぶこと

  • 一般的な真理や科学的な事実は、時制の一致(backshift)をしなくてよく、ふつうは現在形のままにします
  • 伝える動詞が現在形(says)や現在完了形(has said)なら、時制は変わりません
  • 今も変わらない状況(仕事、住んでいる場所、習慣)は、現在形のままにすることがよくあります
  • もう本当ではないこと、過去にだけ本当だったことは、きちんと過去形にします

時制の一致はいつも必要なわけではありません

英語の時制の一致(backshift)は、もとの発言から時間がたったことを表します。でも、言われたことが一般的な事実や、変わっていない状況のように今も本当なら、時制をずらすと「もう本当ではない」ように聞こえることがあります。そのため、こういう場合は時制の一致は必須ではなく、ネイティブスピーカーもよくずらさずに話します。

日本語では、もともと引用の中の時制をずらさないので、この考え方はとても自然です。「先生は水は100度で沸騰すると言った」と同じように、英語でも現在形のままにできます。学校で習った「不変の真理は時制の一致を受けない」というルールを、今も本当のこと全般に広げたものと考えましょう。

時制の一致を覚えたばかりの人がはまりやすいのが、ずらしすぎです。said のあとで過去形にずらすのは、ほとんどの場合正しい英語です(“She said she lived in Kyiv” も正解です)。間違いになるのは過去完了形です。“She said she had lived in Kyiv” は「以前キーウに住んでいたことがあると言った」という意味になり、ふつうは今はもう住んでいないことを表します。

"The teacher said water boils at 100°C. (今も本当なので、時制をずらす必要はありません)"

一般的な真理と科学的な事実

一般的な真理や科学的な事実は、いつ伝えても本当です。そのため、伝える動詞が過去形(said, explained)でも、ふつうは現在形のままにします。

現在形のままにすると、話し手が「これは今も本当だ」と考えていることがはっきりします。日本語で「先生は地球が太陽のまわりを回ったと説明した」と言わないのと同じで、英語でも “had orbited” とすると、1回きりの終わった出来事のように聞こえてしまいます。

"The teacher explained that the Earth orbits the Sun."
"She said ice melts at 0°C."

伝える動詞が現在形のとき

伝える動詞が現在形(says)や現在完了形(has said)のときは、伝える内容の時制は変わりません。時間のずれがないからです。届いたばかりのメッセージを伝えるときなどによく使います。日本語の「〜と言っている」「〜って」にあたります:「外にいるって」→ “He says he's outside.”

ここで気をつけたいのが、未来の予定です。日本語では「今夜来ると言っている」のように、未来のことも「来る」という形で言えます。でも英語では、決まっている予定を現在形で言うことはあまりなく、ふつうは現在進行形を使います:“She says she's coming tonight”(“she comes” ではありません)。says のあとでも、もとの発言に合った正しい時制が必要です。

“She has said she's coming” も正しい英語ですが、会話では “She said she's coming” や “She says she's coming” のほうがよく聞かれます。

"He says he's outside."
"She has said she's coming."

今も変わらない状況

伝えるときにまだ本当の状況(仕事、住んでいる場所、習慣、変わらない特徴)は、時制の一致をしないことがよくあります。現在形を使うと今もそうだということがはっきりし、過去完了形を使うと、理由もなく「もう終わったこと」のように聞こえてしまいます。

比べてみましょう。「彼女は病院で働いていると言った(今も働いている)」は “She said she works at the hospital” で、過去形の “She said she worked at the hospital” も正しい英語です。でも “She said she had worked at the hospital” は「以前病院で働いていたことがあると言った」という意味になり、ふつうは今はもう働いていないと受け取られます。日本語の「た」を何でも had+過去分詞にしないようにしましょう。

反対に、もう本当ではないことは、きちんと過去形にします。日本語では「週末も開いていると言っていた」と現在形のまま言えますが、去年から週末は閉まっているなら、英語は “He said the office was open on weekends” で、“is open” ではありません。

"She said she works at the hospital. (今もそこで働いています)"
"He said he goes running every morning. (今も続けています)"

実際の英語

"The teacher said metals expand when heated."
"He says he's sorry."
"She said she doesn't eat meat."
"The scientist explained that light travels faster than sound."

注意

✗The teacher said the Earth had orbited the Sun.
✓The teacher said the Earth orbits the Sun.

科学的な事実は今も本当なので、現在形のままにします。過去完了形にすると、1回だけ起きたことのように聞こえます。

✗He says he was sorry.
✓He says he's sorry.

もとの文は “I'm sorry.” です。伝える動詞が現在形(says)なら時間のずれがないので、現在形のままにします。

✗My sister says she comes tonight.
✓My sister says she's coming tonight.

「今夜来ると言っている」は予定の話です。says のあとでも時制は変わりませんが、予定は現在進行形で表します。

✗She said she had worked at the hospital.
✓She said she works at the hospital.

had worked は「以前働いていたことがある」という意味になり、今はもう働いていないように聞こえます。今も働いているなら現在形(または過去形の she worked)を使います。

✗He said the office is open on weekends.
✓He said the office was open on weekends.

去年から週末は閉まっているなら、もう本当ではありません。この場合は時制をずらして過去形にします。

日本語と比べてみよう

日本語では引用の中の時制をずらしません:「先生は水は100度で沸騰すると言った」「彼女は肉を食べないと言った」

今も本当のことについては、英語も同じように考えられます:“The teacher said water boils at 100°C.”, “She said she doesn't eat meat.” 日本語で自然に現在形を使う場面で、それが今も本当なら、英語でもふつうは現在形がいちばん自然です。

日本語の「た」には過去形と過去完了形の区別がありません。そのため、学校で習った時制の一致を当てはめるとき、said のあとを何でも had+過去分詞にしてしまいがちです。

今も本当のことなら、現在形か過去形を使います:“She said she works / worked at the hospital.” had+過去分詞(“had worked”)は、もっと前の、ふつうはもう終わったことを表します。時制の一致は「1つだけ」過去にずらすもので、何でも had にするルールではありません。

日本語では「今夜来ると言っている」「もうすぐ着くって」のように、未来の予定も「来る」「着く」の形で言えます。

says のあとでは時制は変わりませんが、予定は現在進行形で言います:“She says she's coming tonight”(“she comes” ではありません)。has said のあとも同じです:“She has said she's coming.”

💡 「今も本当?」と自分に聞きましょう。本当なら、ふつうは現在形のまま。過去完了形は使いません。

💡 伝える動詞が現在形(says, has said)なら、中の動詞も現在のままです。「〜と言っている」= says.

💡 「今夜来ると言っている」→ She says she's coming tonight(she comes ではありません)。

💡 もう本当ではないことは、きちんと過去形にします。

実際の場面:授業で習ったことを話す

"What did you learn in science today?"

"The teacher said the Earth orbits the Sun, and that light travels really fast."

"Anything about the ice experiment?"

"Yeah, she said ice melts at 0°C, but salt water freezes at a lower temperature."

練習

練習問題 1 · 正しく伝えている文を選びましょう

Choose the correctly reported sentence for a general truth: 'Water boils at 100°C.'

練習問題 2 · 正しく伝えている文を選びましょう

Choose the correctly reported sentence, reporting verb in the present: 'I'm tired.' → He says ___.

練習問題 3 · 正しく伝えている文を選びましょう

Choose the correctly reported sentence for a still-true fact told an hour ago: 'I live in Kyiv.'

練習問題 4 · 正しく伝えている文を選びましょう

Choose the correctly reported sentence for a scientific fact: 'The Earth orbits the Sun.'

練習問題 5 · 正しく伝えている文を選びましょう

Choose the correctly reported sentence, reporting verb 'has said' (present perfect): 'I'm coming.'

練習問題 6 · 正しく伝えている文を選びましょう

Choose the correctly reported sentence for a permanent habit: 'I don't eat meat.'

練習問題 7 · 正しく伝えている文を選びましょう

Choose the correctly reported sentence for a text message just read aloud: 'I'm outside.'

練習問題 8 · 正しく伝えている文を選びましょう

Choose the correctly reported sentence for an outdated belief that's no longer true: 'The office is open on weekends.' (it closed weekends last year)

練習問題 9 · 今も本当の事実を伝えましょう

Report this timeless fact, keeping the present tense: 'The sun rises in the east.' → The teacher said the sun ___ in the east.

練習問題 10 · 現在形の伝達動詞で伝えましょう

Report with a present-tense reporting verb: 'I need help.' → She says she ___ help.

練習問題 11 · グループに分けましょう

He says he is busy.
The teacher said metals expand when heated.
The teacher said metals had expanded when heated.
She said the sun had risen in the east.

0 / 4 分類済み

練習問題 12 · よくある落とし穴:「今夜来ると言っている」

Japanese: "妹は今夜来ると言っています。" Which English sentence is correct?

クイックチャレンジ

5つのクイック問題で、覚えたことを確かめましょう。

問題 1 / 5

スコア:0/0

Choose the correctly reported sentence for an ongoing situation: 'I work at the hospital.' (still true)

学んだこと

  • 一般的な真理や科学的な事実は、時制の一致をしなくてよく、ふつうは現在形のままにします。日本語と同じ感覚です。
  • 伝える動詞が現在形(says, has said)なら、時制は変わりません。
  • 今も変わらない状況は現在形のままにすることが多く、過去完了形にすると終わったことのように聞こえます。
  • 時制の一致は「1つだけ」過去にずらすもので、何でも had にするわけではありません。
  • もう本当ではないこと、過去にだけ本当だったことは、きちんと過去形にします。
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