This I understand. Down the street came a car. 語句を文頭に出すと語順はどう変わるのか、倒置が起こるのはどんなときかを見ていきます。
このレッスンで学ぶこと
fronting(前置)とは、普通は文の後ろのほうに来る語句(目的語、補語、場所を表す語句)を文頭に出して、強調したり、直前の内容とはっきりつなげたりすることです。
日本語では「その点はもう話しました」のように、目的語を「〜は」で文頭に出すのはごく普通で、特に強調はしていません。でも英語の基本の語順は主語 + 動詞 + 目的語で、目的語を文頭に出すと、聞き手の注意をそこに向けることになります。“This point I've already made.” は「その点なら、もう話しましたよ」という強い響きです。特に強調しないなら、普通の語順 “I've already made this point.” を使いましょう。
時を表す語句(や多くの場所を表す語句)を文頭に出すのは、日本語と同じく英語でもごく普通です。その後はほとんどの場合、主語 + 動詞の順になります(場所の語句の後で come や stand などが主語の前に来る例外は、後で説明します)。「昨夜、不思議なことが起きた」は “Last night something strange happened.” です。
目的語を文頭に出しても、残りの部分は普通の語順(主語 + 動詞)のままです。“Your concern I understand.” 日本語の「その心配はわかります」には主語がありませんが、英語では主語の I を省略できません。“Your concern understand.” や、「〜は」を主語と考えた “That excuse has heard many times.” は間違いです。また、主語と動詞を入れ替えたり do を加えたりもしません。“Your concern do I understand” や “Her courage admire many people” は間違いです。
be動詞の補語(be の後ろに来る形容詞など)を文頭に出すときは、よく倒置が起こります。特に主語が長いときや新しい情報のときです。“Remarkable was her determination.”(見事だったのは彼女の決意でした)。such + be を文頭に出すときは、倒置が必ず起こります。“Such was the noise that we couldn't sleep.”(あまりにうるさくて眠れなかった)。目的語と補語では、ルールが違うので注意しましょう。
まとめると、文頭に語句を出した後で主語と動詞が入れ替わるのは、いくつかの決まった場合だけです。be動詞の補語、自動詞と一緒に使う場所の語句、そして “Never have I…” のような否定の語句です(否定語の倒置は、倒置のレッスンで扱います)。
場所や方向の語句を文頭に出し、目的語のない動詞(自動詞)が続くときは、動詞が主語の前に来ることがよくあります。“On the hill stood the old church.” 動詞が最後に来る日本語の感覚では不思議に見えますが、考え方は日本語の「丘の上に古い教会が立っていた」と似ています。まず場所を示し、新しい情報(教会)を後ろに置くのです。この言い方は文学的で、描写や物語によく使われます。
使える条件があります。(1) 動詞は普通、存在や位置、移動を表すもの(be、stand、lie、sit、come、go、run、appear)。(2) 主語は名詞で、多くは新しい情報。主語が代名詞なら普通の語順にします。“Into the room ran she” は間違いで、“She ran into the room.” です。(3) 動詞に目的語があるときは倒置しません。「庭に彼女はバラを植えた」は “In the garden she planted roses.” です。(4) 前に出るのは本動詞で、do は使いません。“Down the street came a car” で、“Down the street did come a car” ではありません。
時を表す語句の後では、この倒置は起こりません。“Last night happened something strange.” ではなく “Last night something strange happened.” です。
「その言い訳は」の「は」につられて、言い訳を主語にしてしまった間違いです。聞いたのは「私」なので、主語の I が必要です。
文頭に出した目的語を、it でもう一度くり返すことはしません。
目的語を文頭に出しても倒置はしません。主語 + 動詞の順のままです。
目的語を文頭に出しても、do を使った倒置は起こりません。目的語の後は普通の主語 + 動詞です。
時を表す語句の後では倒置しません。主語(something strange)を動詞の前に置きます。
場所の語句の後の倒置は、主語が名詞のときに使います。she、he、it などの代名詞なら普通の語順にします。
日本語では「その言い訳は何度も聞いた」のように、目的語を「〜は」で文頭に出すのはごく普通です
英語で目的語を文頭に出すと、いつも何かを強調・対比する響きになります。“That excuse I've heard many times.” は「その言い訳なら(もう)何度も聞いた」というニュアンスです。中立的に言いたいときは “I've heard that excuse many times.” と普通の語順にしましょう。
「その点はもう話しました」:日本語では、文頭の「〜は」の後で主語を言わなくても通じます
英語では、目的語を文頭に出しても主語は必ず必要です。“This point I've already made.” の I を省くことはできません。また、文頭の名詞を主語にして “That excuse has heard…”(言い訳が聞いた)としてしまうと、意味がおかしくなります。文頭に出したのはあくまで目的語で、主語は別にある、と意識しましょう。
日本語では動詞がいつも文末に来るので、動詞が主語の前に来る語順はなじみがありません
英語の倒置は限られた場合だけです。場所の語句 + 自動詞 + 名詞の主語(“Out of the fog appeared a figure.”)、be動詞の補語(“Remarkable was her determination.”)、such + be です。目的語や時の語句の後では倒置しません(“This I understand.”、“Last night something strange happened.”)。主語が代名詞のとき(“Into the room ran she”)や、do を加える形(“This do I understand”)も間違いです。
💡 目的語や時の語句を文頭に出したら、後ろは主語 + 動詞。主語は省略せず、目的語を it でくり返しません。
💡 場所の語句 + 自動詞 + 名詞の主語なら、動詞が主語の前に来ることがよくあります(On the hill stood…)。
💡 主語が代名詞なら倒置しません:She ran into the room。
💡 特に強調しないなら、普通の語順(主語 + 動詞 + 目的語)を使いましょう。
"What happened when you opened the door?"
"Out of the fog appeared a figure, just standing there. That moment I'll never forget."
"That sounds terrifying!"
"It was. Down the street ran three more people right after — I still don't know what was going on."
練習問題 1 · 正しい文を選びましょう
Choose the correctly fronted sentence (object fronted, no inversion needed): 'I've already made this point.'
練習問題 2 · 正しい文を選びましょう
Front the complement using subject-verb inversion: 'Her determination was remarkable.'
練習問題 3 · 正しい文を選びましょう
Choose the correctly fronted sentence (locative fronting WITH inversion, intransitive verb): 'A car came down the street.'
練習問題 4 · 正しい文を選びましょう
Choose the correctly fronted sentence: 'I understand your concern, but I can't help.'
練習問題 5 · 正しい文を選びましょう
Choose the correctly fronted sentence (locative, WITH inversion): 'The old church stood on the hill.'
練習問題 6 · 正しい文を選びましょう
Choose the correctly fronted sentence (no inversion, transitive verb with a stated subject): 'Many people admire her courage.'
練習問題 7 · 正しい文を選びましょう
Front the time expression: 'Something strange happened last night.'
練習問題 8 · 正しい文を選びましょう
Choose the correctly fronted sentence (locative, WITH inversion): 'A figure appeared out of the fog.'
練習問題 9 · 目的語を文頭に出しましょう
Front the object for emphasis (no inversion needed): 'I will never forget that day.' → That day ___.
練習問題 10 · 場所の語句を文頭に出しましょう
Front the location, WITH inversion (intransitive verb): 'A dog ran into the yard.' → Into the yard ___.
練習問題 11 · グループに分けましょう
0 / 4 分類済み
練習問題 12 · よくある間違い:「〜は」を主語にしてしまう
Japanese: "その言い訳なら何度も聞きました。" The speaker wants to stress "that excuse". Which English sentence is correct?
5つのクイズで、学んだことを確認しましょう。
問題 1 / 5
スコア:0/0
Choose the correctly fronted sentence: 'I've heard that excuse many times.'
分裂文・強調構文(Cleft Sentences)
It was John who… や What I need is… で、文の一部にスポットライトを当てる分裂文。日本語の「〜のは…だ」と比べながら、it の脱落や余分な it を防ぎます。
強調の表現(Emphasis Structures)
強調の do、myself などの再帰代名詞、such と so、the very。「ちゃんと電話したよ」「本当にいいアイデア!」を英語で自然に強調する方法です。
省略(Ellipsis)
わかりきった語句を繰り返さない英語の省略。助動詞の後ろ、比較、短い応答で何を残すかを整理し、“Yes, I like.” のような日本語式の省略を防ぎます。
倒置(Inversion)
Never have I…、No sooner … than、Had I known…。否定・限定の副詞を文頭に出す倒置と、if を省略した仮定法の倒置を、疑問文の語順を手がかりに整理します。