I want to go, but I can't [go]. She's taller than I am [tall].
このレッスンで学ぶこと
省略とは、相手が文脈から補える語句を、繰り返さずに言わないでおくことです。英語では、直前に使った動詞をもう一度言わないために、省略がとてもよく使われます。
日本語も省略が得意な言語です。主語も目的語も、ときには動詞まで、わかっていれば言いません。ただし、日本語と英語では「何を省略して、何を残すか」が違います。日本語では「はい、好きです」のように目的語を落とせますが、英語では “Yes, I like.” とは言えません。英語では、ほとんどの場合、助動詞を最後に残します。このレッスンのポイントはそこです。
文の2つの部分で同じ動詞を使うとき、2つ目ではふつうその動詞を省略します。ただし、時制や意味を表す助動詞(can、have、will など)は残します:“He can swim, and she can too.”、“I haven't finished, but he has.” 日本語の「彼女も」「彼はもう終わった」につられて “and she too” としないようにしましょう。助動詞は消せません。(“He can swim, and so can she.” という言い方もよく使われます。)否定の文で「私も〜ない」と言うときは too ではなく either を使います:“He can't swim, and I can't either.”
前の部分に助動詞がない文(現在形・過去形の一般動詞)では、do / does / did が代わりをします:“He runs faster than I do.”、“She wanted to leave, but I didn't.” 「私は行かなかった」を “but I not” とは言えません。
答えるときも同じです。英語の短い答えは、質問の助動詞をそのまま繰り返します。Do you…? には do、Can you…? には can、Are you…? には am で答えます。日本語では何を聞かれても「はい、そうです」で済みますが、英語では “Do you like it?” に “Yes, I am.” と答えるのは間違いです。正しくは “Yes, I do.” です。また、文が助動詞で終わるときは、主語と短縮しません:“Yes, I am.”(“Yes, I'm.” ではない)、“he has”(“he's” ではない)。否定の短縮形 I can't、I didn't はふつうに使えます。
to不定詞の to は残します:“I want to, but I can't.”、“I'd like to.” 「行きたいけど、行けない」の感覚で “I want, but I can't.” とすると間違いです(if you want や I'll try のような決まった言い方には to がつきません)。can、must、will、should などの後ろには to をつけません:“I can't right now.”(“I can't to” ではありません)。
比較の文では、than を使います(as は as … as や the same as の形だけです):“She's taller than I am.” 学校で習う “She's taller than I.” は文法的には正しいものの、とてもかたく聞こえます。会話では “She's taller than me.” がふつうです。
and でつながれた2つの部分が同じ動詞を使うとき、2つ目ではその動詞を完全に消すことができます。残るのは主語と、動詞の後ろにある語句だけです。
ここは日本語と逆なので注意しましょう。日本語は動詞が文末に来るので、「彼は紅茶、彼女はコーヒーが好きです」のように、最初の動詞を省いて最後の動詞を残します。英語は反対で、最初の動詞を残して2つ目を省きます:“He likes tea, and she coffee.” “He tea, and she likes coffee.” や “and she coffee likes” は間違いです。なお、gapping は書き言葉や簡潔な文に多く、くだけた会話ではそのまま “and she likes coffee” と言うことも多いです。
会話では、すでにわかっていることを省き、新しい情報だけを残します。質問も短くなります。とてもくだけた場面では、“Are you coming?” が “Coming?” だけになります。日本語の「来る?」と似ていますね。
短い応答では、目的格の代名詞を使います:「私じゃないよ」は “Not me.”、「私です」は “Me.” です(“Not I did” は誤りで、“It is me who is calling” は文法的には可能でも、短い応答としては不自然です)。何かをすすめられて受けるときは、「はい、欲しいです」を直訳せず “Yes, please.” と言います。また、注文などで「私はピザ」と言うときは、“I'm pizza.” ではなく “Pizza for me.” や “I'll have pizza.” と言いましょう。
助動詞の後ろで本動詞を繰り返す必要はありません。助動詞だけで動詞の部分全体を表せます。
日本語の「彼女も」には動詞がありませんが、英語では助動詞(can、has、is など)を残す必要があります。
「でも私は(帰りたく)なかった」にも助動詞が必要です。文に助動詞がなければ、do / does / did を使います:but I didn't。
「はい、好きです」の直訳です。英語では目的語だけを落とせません。Do you…? には Yes, I do. と助動詞で答えます。
「はい、そうです」の感覚で be動詞を使ってしまう間違いです。答えの助動詞は、質問の助動詞(ここでは do)に合わせます。
want、would like、need などの後ろでは to を残します。if you want のような決まった言い方は例外です。
日本語では「寿司、好き?」「うん、好き」「はい、欲しいです」のように、目的語を言わずに答えられます
英語では、like や want の目的語だけを落とすことはできません。短く答えるなら助動詞で:“Do you like sushi?” “Yes, I do.” すすめられたものを受けるなら “Yes, please.” です。“Yes, I like.” や “Yes, I want.” は不自然です(言うなら “Yes, I like it.” のように目的語を入れます)。
日本語の「はい、そうです」「私もです」は、どんな質問にも使えます
英語では、質問や前の文の助動詞に合わせます。Do you…? → Yes, I do. / Can you…? → Yes, I can. / Have you…? → Yes, I have. / Are you…? → Yes, I am. 「彼女も」は “and she can too”、“and so can she”(一般動詞の文なら “and so does she”)のように助動詞を残します。“and she too” は使えません(“Me too.”、“Me neither.”、“Not me.” のように、会話で単独で使う決まった返事だけは動詞なしで言えます)。
日本語は動詞が最後に来るので、「彼は紅茶、彼女はコーヒーが好き」のように、最初の動詞を省きます
英語の gapping は逆で、最初の動詞を残し、2つ目を省きます:“He likes tea, and she coffee.”、“Tom studies law, and Anna medicine.” 日本語の語順のまま並べると “He tea, and she likes coffee.” になってしまうので注意しましょう。
💡 本動詞を省略したら、助動詞は残します:and she can too、but he has。
💡 助動詞がない文なら do / does / did:but I didn't、than I do。
💡 答えの助動詞は質問に合わせます:Do you…? → Yes, I do.(Yes, I am. ではありません)
💡 gapping は日本語と逆:最初の動詞を残して、2つ目を省きます。
"Do you want pizza or pasta?"
"Pizza, I think. You?"
"Pasta, actually — I had pizza yesterday."
"Fair enough. Pizza for me, pasta for you, then."
練習問題 1 · 正しく省略した文を選びましょう
Choose the correctly elided sentence for: 'I want to go, but I can't go.'
練習問題 2 · 正しく省略した文を選びましょう
Choose the correctly elided sentence for: 'She's taller than I am tall.'
練習問題 3 · 正しく省略した文を選びましょう
Choose the correctly elided sentence for: 'He can swim, and she can swim too.'
練習問題 4 · 会話で自然な形を選びましょう
Choose the natural conversational ellipsis for: 'Are you coming?'
練習問題 5 · 正しく省略した文を選びましょう
Choose the correctly elided sentence (gapping) for: 'He likes tea, and she likes coffee.'
練習問題 6 · 正しく省略した応答を選びましょう
Choose the correctly elided response to 'Who broke this?'
練習問題 7 · 正しく省略した文を選びましょう
Choose the correctly elided sentence for: 'I haven't finished, but he has finished.'
練習問題 8 · 自然な短い応答を選びましょう
Choose the natural elided response to 'Do you want some cake?'
練習問題 9 · 繰り返しの部分を省きましょう
Elide the repeated part: 'She will help if she can help.' → She will help if she ___.
練習問題 10 · 繰り返しの動詞を省きましょう
Elide the repeated verb (gapping): 'Tom studies law, and Anna studies medicine.' → Tom studies law, and Anna ___.
練習問題 11 · グループに分けましょう
0 / 4 分類済み
練習問題 12 · よくある間違い:「はい、好きです」の直訳
Japanese: "寿司は好きですか? — はい、好きです。" Which English answer to "Do you like sushi?" is correct?
5つのクイズで、学んだことを確認しましょう。
問題 1 / 5
スコア:0/0
Choose the correctly elided sentence for: 'I haven't seen the movie, but my brother has seen the movie.'
強調の表現(Emphasis Structures)
強調の do、myself などの再帰代名詞、such と so、the very。「ちゃんと電話したよ」「本当にいいアイデア!」を英語で自然に強調する方法です。
代用表現 one/ones・do・so(Substitution)
the red one、so did I、I think so。繰り返しを避ける one/ones・do・so の使い方と、「来ないといいな」が I hope not になる理由をまとめました。
前置(Fronting):語句を文頭に出す
目的語や補語、場所の語句を文頭に出す fronting。日本語の「〜は」と違って中立ではなく、主語は省けず、ときには動詞が主語の前に来ます。
名詞化(Nominalisation)
動詞や形容詞を名詞にして、かたい英語らしく書く方法です。decision、analysis、growth の形、名詞のあとの of と in、due to の後ろに来る形まで整理します。