It was John who broke the vase. What I need is a coffee.
このレッスンで学ぶこと
分裂文は、ふつうなら1つの単純な文で言える内容を2つの部分に分けます。こうすることで、聞き手の注意を1つの要素に向けられます。相手の誤解を正したり、対比を示したり、強調したりするときに使います。
日本語話者にとっては、実はなじみのある形です。日本語では「花瓶を割ったのはジョンです」「私に必要なのはコーヒーです」のように、「〜のは…だ」をよく使いますね。学校で習う「強調構文(It is … that …)」もこの仕組みです。英語では、本当に強調したいときや訂正したいときに使うことが多く、日本語ほど頻繁ではありません。
it-cleft は It is / was で始まり、そのあとに強調する要素、続いて that(人なら who も可)が来ます。主語、目的語、時、場所など、ほとんど何でも強調できます。日本語の「…のは〜だ」を、順番を逆にして「It was 〜 that …」と言うイメージです:「鍵をなくしたのは昨日です」→ It was yesterday that I lost my keys、「私たちが出会ったのはパリです」→ It was in Paris that we met。時や場所を強調するときも、which や who ではなく that を使います。(くだけた英語では when / where も聞かれますが、that ならいつでも正しいです。)
落とし穴その1:it を落とさないことです。日本語には「それ」のような形だけの主語がないので、“Was John who broke the vase.” としがちですが、英語では文頭の It が必要です。
落とし穴その2:時制です。日本語では過去のことでも「割ったのはジョンです」と「です」を使いますね。英語の it-cleft では、過去のことならふつう be も過去形にします:It was John who broke the vase。また、強調する要素が複数でも、It is / was は単数のままです:It was my parents who paid for it(They were … ではありません)。
落とし穴その3:関係詞です。it-cleft で使うのは that(人なら who)で、what は使いません。物について言うなら that が自然です(which も可能ですが、あまり使いません):It isn't money that makes people happy。「言ったのは私じゃない」は It wasn't me who said that です(とてもかたい言い方では It was I who …)。who は said の主語なので whom にはなりません。強調する要素が目的語のときは、会話では that / who を省略することもあります:It wasn't Sam (that) I was annoyed with。
テストでおなじみの見分け方:It is / was と that を取り除いて、残りが完全な文になれば強調構文です(It was John who broke the vase → John broke the vase)。“It is important that you rest.” のような形式主語の文は、取り除くと文になりません。
wh-cleft は wh- の語(ふつうは what)で始まり、節が続き、そのあとに is / was、最後に強調する要素が来ます。日本語の「私に必要なのはコーヒーです」と語順がほぼ同じなので、実はとても作りやすい形です。「〜のは」「〜のが」の部分が What I need になります。
注意点は2つです。まず、「〜の」を that で訳さないことです。名詞節の that に引っぱられて “That I need is a coffee.” としがちですが、「〜するもの・こと」を表すのは what です。次に、余分な it を入れないことです。what の節全体が is の主語なので、“What I need it is a coffee” は間違いで、What I need is a coffee が正しい形です。「私が驚いたのはこれです」も What surprised me was this となります。
「私が欲しいのは静けさだけです」のように「〜だけ」「唯一のもの」と言うときは、what の代わりに All を使います:All I want is peace and quiet(または All that I want is …)。“All what I want” とは言いません。
日本語には形式的な主語がないので it を落としがちですが、it-cleft では文頭の It が必要です。
it-cleft と wh-cleft が混ざった間違いです。what の節全体が主語なので、is / was の前に it は入れません。
「必要なの」の「の」を名詞節の that で訳した間違いです。「〜するもの・こと」を表すのは what です。
「欲しいのは〜だけ」は All I want または All that I want。“all what” は標準的な英語では使いません。
it-cleft で使うのは that(人なら who)で、what ではありません。
「花瓶を割ったのはジョンです」「私に必要なのはコーヒーです」:日本語の「〜のは…だ」
この形は英語の2種類の分裂文にそのまま対応します。wh-cleft は語順も日本語に近く、「私に必要なのは」= What I need、「コーヒーです」= is a coffee です。it-cleft は強調する要素を先に出し、It was John who broke the vase となります。どちらの場合も、日本語の「の」を that にしたり、余分な it を足したりしないようにしましょう。
日本語には、形式的な主語(英語の it のようなもの)がない
英語の it-cleft では、文頭の It が必ず必要です:“It was John who broke the vase.” “Was John who broke the vase.” は主語がないので文になりません。一方、wh-cleft では what の節が主語なので、it は入れません:“What I need is a coffee.”
「割ったのはジョンです」「出会ったのはパリです」:過去の出来事でも「です」
英語の it-cleft では、過去の出来事なら be もふつう過去形にします:“It was John who broke the vase.” “It was in Paris that we met.” また、強調する要素が複数(my parents)でも、It was のまま単数で使います。
💡 it-cleft:It is / was +要素+ that / who。It は省略せず、what は使わず、いつも単数です。
💡 wh-cleft:「私に必要なのは〜です」→ What I need is …。that でも it でもなく what、そして it は入れません。
💡 「〜だけ」は All (that)。“all what” とは言いません。
"I heard you were annoyed with Sam."
"No, it wasn't Sam I was annoyed with — it was his manager."
"Oh! What happened exactly?"
"What happened is he cancelled the meeting twice without telling anyone."
練習問題 1 · 正しい it-cleft を選びましょう
Choose the correct it-cleft for: 'John broke the vase (not Mary).'
練習問題 2 · 正しい it-cleft を選びましょう
Choose the correct it-cleft for: 'I lost my keys yesterday (not today).'
練習問題 3 · 正しい wh-cleft を選びましょう
Choose the correct wh-cleft for: 'I need a coffee (more than anything else).'
練習問題 4 · 正しい wh-cleft を選びましょう
Choose the correct wh-cleft for: 'This surprised me (more than anything).'
練習問題 5 · 正しい it-cleft を選びましょう
Choose the correct it-cleft for: 'Money doesn't make people happy (something else does).'
練習問題 6 · 正しい all-cleft を選びましょう
Choose the correct all-cleft for: 'I just want peace and quiet (nothing more).'
練習問題 7 · 正しい it-cleft を選びましょう
Choose the correct it-cleft focusing on the place: 'We met in Paris.'
練習問題 8 · 正しい wh-cleft を選びましょう
Choose the correct wh-cleft for: 'She wants to travel (that's her main goal).'
練習問題 9 · it-cleft をつくりましょう
Make an it-cleft focusing on the word in capitals: 'TOM called, not his brother.' → It was ___.
練習問題 10 · wh-cleft をつくりましょう
Make a wh-cleft: 'I really need some rest.' → What ___.
練習問題 11 · グループに分けましょう
0 / 4 分類済み
練習問題 12 · よくある間違い:「〜のは…です」の訳し方
Japanese: "私に必要なのはコーヒーです。" Which English sentence is correct?
覚えたことを5つの問題で確かめましょう。
問題 1 / 5
スコア:0/0
Choose the correct it-cleft for: 'She apologized, not just explained.'
前置(Fronting):語句を文頭に出す
目的語や補語、場所の語句を文頭に出す fronting。日本語の「〜は」と違って中立ではなく、主語は省けず、ときには動詞が主語の前に来ます。
倒置(Inversion)
Never have I…、No sooner … than、Had I known…。否定・限定の副詞を文頭に出す倒置と、if を省略した仮定法の倒置を、疑問文の語順を手がかりに整理します。
強調の表現(Emphasis Structures)
強調の do、myself などの再帰代名詞、such と so、the very。「ちゃんと電話したよ」「本当にいいアイデア!」を英語で自然に強調する方法です。
省略(Ellipsis)
わかりきった語句を繰り返さない英語の省略。助動詞の後ろ、比較、短い応答で何を残すかを整理し、“Yes, I like.” のような日本語式の省略を防ぎます。