程度を表す副詞(Adverbs of Degree)

A2 · 初中級副詞

程度を表す副詞は「どのくらい?」「どの程度?」に答えます。言いたいことを強めたり、やわらげたりするのに欠かせない言葉です。

このレッスンで学ぶこと

  • 強い強調:extremely, absolutely, completely(程度がとても高い)
  • ほどほどの強調:quite, fairly, rather(「かなり」「まあまあ」くらいの程度)
  • もう少しで:almost, nearly(100%に近い。「ほとんど〜した」「もう少しで〜するところだった」)
  • ほとんど〜ない:hardly, barely, scarcely(0%に近い。「ほとんど〜ない」)

程度を表す副詞の働き

程度を表す副詞は、何かがどのくらい強く起こるか、ある性質がどの程度かを表します。多くは形容詞や副詞の前に置きます(extremely tired, very quickly)。ただし almost や hardly のように、動詞に直接かかるものもあります。

日本人がいちばんつまずくのは very です。日本語の「とても」は「とても疲れた」(形容詞)にも「とても好き」(動詞)にも使えますが、英語の very は形容詞や副詞にしか付けられません。“I very like coffee” は間違いです。動詞を強めたいときは、very much を目的語のあと、文の最後に置きます:“I like coffee very much”。“I like very much coffee” も不自然です。会話では、動詞の前に really を置く言い方がもっとよく使われます:“I really like it”(本当に好き)。

"This exam was extremely difficult."
"I hardly know him."

強いものから、ほどほどのものまで

extremely, absolutely, completely は程度がとても高いことを表します。absolutely と completely は、amazing や exhausted のように、それ自体がすでに強い意味を持つ「極端な形容詞」と一緒によく使われます。日本語では「とても素晴らしい」「とてもおいしい」と自然に言えますが、英語ではこうした極端な形容詞に very を付けると不自然です(“very amazing” ではなく “absolutely amazing”。really amazing も自然です)。quite, fairly, rather は、「かなり」「まあまあ」くらいのほどほどの程度を表します。

quite には注意が必要です。イギリス英語では quite good は「まあまあいい」という意味になることが多いのですが、アメリカ英語では、ふつうの形容詞の前の quite はもっと強く、「とても」に近く聞こえることがよくあります。このレッスンではイギリス英語の意味で使っています。語順にも注意しましょう。「かなりいい考え」は “quite a good idea” で、quite を冠詞の前に置きます。fairly は冠詞のあとです:“a fairly good idea”。また、「十分に」の enough は形容詞のあとに置きます:“not tall enough”(“enough tall” ではありません)。

too も程度を表しますが、「必要以上に、〜すぎる」という意味です。日本語の「〜すぎる」とよく対応するので、わかりやすいはずです:“I'm too tired to keep working”(疲れすぎて、もう仕事を続けられない)。too はいつも「過剰」を表すので、ほめ言葉で「とても」の代わりには使えません。「すごくいいね!」は “It's really good!” です。

"The results were absolutely amazing."
"The movie was quite good, but not amazing."

almost/nearly と hardly/barely:意味は正反対

almost と nearly は「もう少しで」「ほとんど」という意味で、100%に近いけれど、まだ届いていないことを表します(“We're nearly finished.” ほとんど終わった)。過去の出来事に使うと、もう少しで起こるところだったが、実際には起こらなかったという意味になります。“I almost fell” は、転ばなかったけれど、もう少しで転ぶところだったという意味です。「もう少しで転ぶところだった」にあたります。

hardly と barely は反対の意味で、「ほとんど〜ない」です。日本語の「ほとんど」は「ほとんど終わった」(almost)と「ほとんど眠れなかった」(hardly)の両方に使うので、混同しやすいところです。後ろに否定が来る「ほとんど〜ない」なら hardly、「もう少しで〜」なら almost と覚えましょう。hardly 自体に否定の意味があるので、not は付けません。位置は一般動詞の前、助動詞があればそのあとです:“I hardly know him”(“I know him hardly” ではありません)、“I could hardly hear her”。

また、hardly は形こそ hard+-ly ですが、「一生懸命に」という意味はありません。「一生懸命に」は hard がそのまま副詞になります。「彼女は一生懸命働く」は “She works hard”、“She hardly works” は「彼女はほとんど働かない」という意味になってしまいます。

"I almost missed my flight — I got there just in time."
"I hardly slept last night."

実際の英語

"I'm too tired to keep working tonight."
"We're nearly finished with the project."
"The soup was extremely hot — I burned my tongue."
"I could hardly hear her over the music."

注意

✗I very like this song.
✓I really like this song.

「とても好き」をそのまま訳した形です。very は動詞には付けられません。really を動詞の前に置くか、I like this song very much とします。

✗I like very much this song.
✓I like this song very much.

very much は動詞と目的語の間ではなく、目的語のあと、文の最後に置きます。

✗I hardly fell down the stairs, but I caught the railing.
✓I almost fell down the stairs, but I caught the railing.

「もう少しで転ぶところだった」は almost です。hardly は「ほとんど〜ない」で、反対の意味です。

✗She works hardly every day.
✓She works hard every day.

「一生懸命に」は hard です。hardly は「ほとんど〜ない」なので、She hardly works は「ほとんど働かない」になります。

✗The movie was very amazing.
✓The movie was absolutely amazing.

日本語の「とても素晴らしい」は自然ですが、英語の amazing, exhausted, freezing のような極端な形容詞には absolutely や completely を使います。

✗It's a quite good idea.
✓It's quite a good idea.

「かなりいい考え」の語順につられないようにしましょう。quite+a/an+形容詞+名詞では、quite を冠詞の前に置きます。

日本語と比べてみよう

日本語の「とても」「すごく」は、「とても疲れた」のように形容詞にも、「とても好き」のように動詞にも使えます。

英語の very は形容詞と副詞にしか付けられません。“I very like coffee” は間違いです。動詞を強めるときは very much を目的語のあとに置くか(“I like coffee very much”)、動詞の前に really を置きます(“I really like coffee”)。

「ほとんど」は「ほとんど終わった」(もう少しで100%)にも「ほとんど眠れなかった」(0%に近い)にも使います。

英語では別の語です。「もう少しで〜」は almost / nearly:“We're nearly finished.” “I almost fell.” 「ほとんど〜ない」は hardly / barely:“I hardly slept last night.” hardly はそれだけで否定の意味なので、not と一緒には使いません。

「一生懸命に」を英語にするとき、「副詞は -ly」というルールを当てはめたくなります。

hard はそのままで副詞です:“She works hard”(一生懸命働く)。hardly はまったく別の意味の「ほとんど〜ない」で、“She hardly works” は「ほとんど働かない」になります。

日本語では「とても素晴らしい」「とても疲れ切った」のように、強い言葉にも「とても」を付けられます。

英語の amazing, exhausted, freezing のような極端な形容詞には、very ではなく absolutely や completely を使います:“The results were absolutely amazing.” 一方、「〜すぎる」は too とそのまま対応します。ただし too は「過剰」なので、ほめるときには使いません。

💡 「もう少しで〜」= almost/nearly、「ほとんど〜ない」= hardly/barely。

💡 「とても好き」= I really like it / I like it very much。I very like it とは言いません。

💡 hardly は一般動詞の前に置き、not とは一緒に使いません:I hardly know him。

💡 too=「〜すぎる」(過剰)。ほめるときの「すごく」は really や absolutely です。

実際の場面:レストランの感想を話す

"So, how was dinner?"

"Honestly, it was quite good — nothing amazing, but solid."

"Was it expensive?"

"Not really. It was fairly reasonable for the portion sizes."

練習

練習問題 1 · 正しい語を選びましょう

This exam was ___ difficult — much harder than I expected.

練習問題 2 · 正しい語を選びましょう

I ___ fell down the stairs — I caught the railing just in time.

練習問題 3 · 正しい語を選びましょう

I ___ know him — we've only met once.

練習問題 4 · 正しい語を選びましょう

The movie was ___ good — I'd recommend it, but it's not amazing.

練習問題 5 · 正しい語を選びましょう

The results were ___ amazing — everyone was shocked.

練習問題 6 · 正しい語を選びましょう

We're ___ finished — just a few more minutes.

練習問題 7 · 正しい意味の語を選びましょう

Which word means 'to a small/moderate degree'?

練習問題 8 · 文を完成させましょう

Complete: I'm ___ tired to keep working — I need to stop. (means 'to such a degree that I can't', one word)

練習問題 9 · 文を完成させましょう

Complete: I ___ recognized her — she's changed so much. (means 'almost didn't', one word)

練習問題 10 · 単語を並べ替えましょう

???????

練習問題 11 · 正しい文を選びましょう

Which is correct?

練習問題 12 · よくある落とし穴:「とても好き」

Japanese: "私はコーヒーがとても好きです。" Japanese とても can go with a verb, but English very cannot. Which English sentence is correct?

クイックチャレンジ

5つのクイック問題で、覚えたことを確かめましょう。

問題 1 / 5

スコア:0/0

The soup was ___ hot — I burned my tongue.

学んだこと

  • 強い:extremely, absolutely, completely。ほどほど:quite, fairly, rather(アメリカ英語では quite がより強く聞こえることがよくあります)。
  • almost/nearly=「もう少しで」:ふつう、実際には起こっていません。I almost fell(もう少しで転ぶところだった)。
  • hardly/barely=「ほとんど〜ない」:almost の反対で、一般動詞の前に置きます。hardly に「一生懸命に」の意味はありません(それは hard)。
  • very は形容詞と副詞だけに付けます。動詞を強めるなら very much を文末に:I like coffee very much。
  • 極端な形容詞(amazing, exhausted)には very ではなく absolutely を使います。too はいつも「〜すぎる」という過剰の意味です。
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